現場ベース-段取り-

建設業で稼げる職種ランキング2026年版|月収・将来性・働き方を徹底比較

「建設業って稼げるの?自分でも入れる?」そんな疑問を持つ20〜30代へ。本記事では施工管理・鳶職・電気工事士など代表的な職種を月収・将来性・未経験からの入りやすさで比較し、職種選びで後悔しないための実用情報を現場目線でまとめました。

建設業の給与水準はなぜ上がっているのか?背景と現状を整理する

「建設業はきつい割に給料が低い」というイメージを持つ方は少なくありません。しかし、ここ数年でその実態は大きく変化しています。まず知っておきたいのは、2024年4月から適用された建設業への時間外労働上限規制(いわゆる「2024年問題」)です。この規制をきっかけに、多くの企業が労務費の見直しや賃上げに動き始め、業界全体の賃金水準が底上げされています。

また、国土交通省が推進する「建設キャリアアップシステム(CCUS)」の普及も大きな要因です。このシステムにより、職人の経験年数・保有資格・現場実績がデータとして蓄積・可視化されるようになりました。その結果、「長く働くほど、資格を取るほど、給与に反映されやすい」仕組みが整いつつあります。

さらに、週休2日制の推進やICT施工(ドローン測量・3Dマシンコントロールなど)の普及により、「体力勝負だけの職場」から「技術と段取りで勝負できる職場」へと変化しています。若い世代にとって、今はむしろ建設業に入職するタイミングとして悪くない状況です。

求人倍率と人手不足の実態(出典を踏まえた注意点も)

建設・採掘職の有効求人倍率は、厚生労働省「職業安定業務統計」によると、2023年度平均で約3.5〜4.0倍の水準で推移していました(2026年時点の確定値は本記事執筆時点で未公表のため、直近の公表値を参考値として記載しています)。全職種の平均倍率が1.2〜1.4倍程度であることを踏まえると、建設業界がいかに「求人過多・求職者不足」の状態にあるかがわかります。

背景には、団塊世代の職人が大量に退職する一方で、若手の絶対数が追いついていないという構造問題があります。また、首都圏の大規模再開発(渋谷・虎ノ門・品川エリアなど)やリニア中央新幹線工事、全国規模の老朽インフラ更新工事など、大型プロジェクトが並行して進んでいることも需要を押し上げています。未経験者でも採用されやすい土壌は、こうした需給のひっ迫から生まれています。

稼げる職種ランキングTOP5:3つの軸で比較する

以下のランキングは、「月収水準」「将来的な収入の伸びしろ」「未経験からの参入しやすさ」の3軸を総合的に評価して作成しました。なお、月収の数値は求人票・業界団体の公表データ・現場経験者へのヒアリング等を参考にした目安です。個人の経験・保有資格・勤務先の規模によって大きく異なります。

  1. 施工管理(現場監督)
  2. 鳶職(とび職)
  3. 型枠大工
  4. 電気工事士
  5. 配管工(設備工事)

「どれが正解か」は人によって違います。体力・興味・将来のライフスタイルに合った職種を選ぶことが、長く続けられる仕事選びの基本です。以下、各職種を詳しく解説します。

1位:施工管理(現場監督)|月収30万〜65万円・将来性◎

施工管理は、工事現場における「工程・品質・安全・コスト」の4つを管理する仕事です。職人さんを直接束ねながら、工事が予定通り・安全に完了するよう調整するのが主な役割です。体を使う作業よりも、段取り・関係者調整・書類作成がメインになるため、体力に自信がない方でも長く働きやすい職種です。

月収の目安と資格の影響

求人票ベースでの月収の目安は以下のとおりです(正社員・残業代込みの想定)。

  • 未経験入社1〜2年目:月収28万〜38万円程度
  • 経験3〜5年・2級資格取得後:月収35万〜50万円程度
  • 経験5年以上・1級資格保有:月収45万〜65万円程度

「1級建築施工管理技士」「1級土木施工管理技士」などの国家資格を持つと、資格手当として月2万〜5万円を加算する企業が多く見られます。また、資格保有者は会社の「主任技術者」や「監理技術者」として配置できるため、企業側の需要が特に高い層です。

将来性という点でも最高評価です。AIやICT技術が現場に普及しても、「発注者・設計者・職人をつなぐ調整力」はなかなか自動化できません。資格があれば全国どこでも働けるため、独立やフリーランス(常駐型派遣)として活動する施工管理者も増えています。未経験歓迎の求人が多く、入社後に資格取得を支援する制度を持つ企業も多い点も魅力です。

2位:鳶職(とび職)|月収30万〜55万円・稼ぎ方の自由度◎

鳶職は、高所での足場の組み立て・解体・鉄骨建方などを行う職種です。建設現場の「最初と最後」を担う存在であり、どんな工事でも必ず必要とされます。体力・高所作業への適性が求められる一方で、慣れれば技術の差が収入に直結する「腕一本で稼げる職種」でもあります。

鳶職の収入構造と独立の可能性

鳶職の月収は、雇用形態や請負の有無によって大きく異なります。

  • 見習い・入社1年目:月収22万〜30万円程度
  • 一人前(3〜5年):月収35万〜50万円程度
  • 親方・一人親方として独立後:月収50万〜80万円以上も

日当制・請負制で働く「一人親方」として独立する職人も多く、腕と信頼があれば会社員以上の収入を得ることも十分可能です。ただし、独立後は社会保険・労災の自己加入など自己管理が必要になる点は把握しておきましょう。高所作業に必要な「玉掛け技能講習」「足場の組立て等作業主任者」などの資格は、入社後に会社負担で取得できるケースがほとんどです。

3位:型枠大工|月収28万〜50万円・技術の習熟で収入アップ

型枠大工は、コンクリート構造物を作るための「型枠(かたわく)」を組み立てる職人です。建物の骨格を作る工程を担うため、精度と段取り力が求められます。大工と名がついていますが、木工よりも金属・合板を扱うことが多く、道具の扱いに慣れていない未経験者でも入りやすい職種です。

月収の目安は、入社1〜2年目で月収22万〜32万円、3〜5年の経験を積むと35万〜50万円程度が相場です。鳶職と同様に、技術が身につくと一人親方として独立するルートもあります。RC造(鉄筋コンクリート造)の需要は高層マンションや公共施設で根強く、需要の安定性は高い職種です。

4位:電気工事士|月収28万〜55万円・資格の価値が安定

電気工事士は、建物の電気設備(配線・照明・コンセント・分電盤など)を施工・整備する職種です。「第二種電気工事士」の国家資格がなければ従事できない業務があるため、資格保有者の希少価値が高く、転職市場でも評価されやすい職種です。

電気工事士の資格と収入の関係

  • 第二種電気工事士(一般住宅・小規模施設):入社後1年以内に取得を目指す
  • 第一種電気工事士(大規模施設・工場):実務経験3年以上で受験資格を取得
  • 電気工事施工管理技士(管理職寄りのキャリア):さらなる収入アップを狙う

月収の目安は未経験入社時で25万〜32万円、第一種資格取得後や経験5年以上で38万〜55万円程度です。再生可能エネルギー設備(太陽光・蓄電池)やEV充電設備の施工需要が今後も拡大すると見込まれており、将来性という面でも安定しています。体を使う作業と精密な配線作業が混在するため、細かい作業が好きな人に向いています。

5位:配管工(設備工事)|月収27万〜50万円・地道に腕を磨く職種

配管工は、建物内の給排水・ガス・空調などのパイプ配管を施工する職人です。水回り・ガス設備・冷暖房設備と関わる範囲が広く、専門性を深めるほどに市場価値が上がります。特に「管工事施工管理技士」の資格を取得すると、管理職として設計〜監理まで幅広く担当できるようになります。

月収の目安は入社初年度で24万〜30万円、経験3〜5年で32万〜45万円、資格取得後は40万〜55万円程度が一般的です。住宅リフォーム・ビル改修・工場設備など需要の幅が広く、景気に左右されにくい安定感が魅力です。電気工事士と同様、体力と精度の両方が求められますが、未経験歓迎求人も多く、入職のハードルは比較的低い職種です。

まとめ:職種選びで大切な3つの視点

建設業は、職種・経験年数・保有資格によって収入の幅が大きい業界です。本記事でご紹介した5職種を改めて整理します。

  • 施工管理:体力より調整力・月収の上限が高く資格で差がつく
  • 鳶職:体力・高所への適性が必要・独立で大きく稼げる
  • 型枠大工:職人として技術を磨きたい人向け・RC造の需要安定
  • 電気工事士:資格の価値が明確・将来の需要拡大が見込める
  • 配管工:需要が幅広く安定・資格取得でキャリアアップしやすい

職種を選ぶ際に大切な視点は3つです。①自分の体力・性格に合っているか、②5年後・10年後にどんな働き方をしたいか、③資格取得支援など会社の育成環境が整っているか。これらを軸に求人を比較すると、入職後のミスマッチを防ぎやすくなります。

「未経験だから無理」と思う必要はありません。建設業の多くの職種は、入社後のOJT(現場での実地研修)と資格取得支援を前提に採用しています。まずは興味のある職種の求人をいくつか見比べることから始めてみてください。

よくある質問

Q. 建設業は未経験でも採用してもらえますか?
A. はい、多くの職種で未経験歓迎の求人が多数あります。特に施工管理・鳶職・配管工などは入社後のOJT(現場研修)と資格取得支援を前提に採用しているケースが一般的です。ただし、高所作業や重機操作など一部の業務は安全のため講習修了が必要です。入社前に「どんな資格支援制度があるか」を確認しておくと安心です。
Q. 建設業の月収は残業代込みの金額ですか?求人票はどう見ればいいですか?
A. 求人票に記載される月収は「固定残業代込み」と「基本給のみ」の両パターンがあります。見比べる際は「固定残業代(〇〇時間分)を含む」という記載に注意してください。残業代が別途支給される求人では、繁忙期に月収が大きく上がるケースもあります。面接時に「月の平均残業時間」と「残業代の計算方法」を直接確認することをおすすめします。
Q. 建設業で取っておくべき資格は何ですか?未経験からどう進めればいいですか?
A. 未経験からスタートする場合、まずは「玉掛け技能講習」「小型移動式クレーン運転技能講習」などの現場系資格が取り組みやすいです。施工管理を目指すなら「2級建築施工管理技士」「2級土木施工管理技士」を経験2〜3年で取得するのが一般的なルートです。電気系なら「第二種電気工事士」、設備系なら「管工事施工管理技士」が目標になります。資格取得費用を会社が負担してくれるかどうかも、就職先選びの重要な基準です。
Q. 女性が建設業で働くことはできますか?
A. はい、近年は女性技術者・女性職人の採用を積極的に進める企業が増えています。特に施工管理・設計・CADオペレーターなどのデスクワーク寄りの職種では、女性の割合が高まっています。現場職でも、女性専用トイレ・更衣室の設置を義務付ける動きが進んでおり、働きやすい環境が整いつつあります。求人を探す際は「女性活躍推進」「女性管理職在籍」などの記載がある企業を目安にするとよいでしょう。
Q. 建設業の将来性はありますか?AIに仕事を奪われませんか?
A. 建設業の現場作業は、物理的な手作業・高度な状況判断・対人調整が必要なため、AIによる完全自動化は技術的にも社会的にも当面は難しいとされています。むしろドローン測量や3Dデータ活用などICT技術を使いこなせる人材の需要が高まっており、「新しい技術と組み合わせて働ける人」が評価される時代になっています。インフラ老朽化の更新需要は数十年単位で続く見通しであり、業界全体の需要が急減するリスクは他業種と比べて低いと言えます。

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